『都立進学重点校への道』
「(8)~進学重点校に合格するために~ その2 早めに決意すること②」
進学重点校を受験することを早い時期に決めた方がいいもう1つの大きな理由は、
入試問題がかなり難しいために、早めに対策を立てていかないと間に合わない
ということです。
進学重点校は、当初から英語・数学・国語の3教科について
「自校作成問題」を使用して入試を行ってきました。
(理科・社会については共通問題を使用しています)
高校ごとに問題の傾向・難易度等に違いはありましたが、
共通問題と較べると比較にならないほど難しい(点数を取りにくい)問題なのです。
2014年度の入試からは、「グループ作成」という形を取り、
進学重点校の教員が集まって各教科大問ごとに問題を2題ずつ作成し、
各高校がその中からどちらかの問題を選ぶような形になりました。
(大問で1題は高校ごとのオリジナル問題と差し替えることもできます)
高校によってはかなり出題傾向や難易度等が変わる可能性も示唆されていましたが、
蓋を開けてみたら、例年と大きく変化はありませんでした。
今後もこの傾向は続いていくものと思います。
進学重点校の入試問題がどのくらい難しいかということを、分かりやすくお伝えしてみます。
中3の秋頃に、中が高の定期テストではいつも満点近く取っていて(当然内申は5)、
都立の共通問題ではだいたい90点くらい取れるような優秀な生徒が、
進学重点校レベルの対策を何もしていないとすると、
英語・国語は30~40点、数学は20~30点(状況によっては1桁もあり得る)
くらいの点数を取ってしまうことが多い状況です。
このことだけからしても、どれだけ問題が難しいかはご想像いただけると思います。
学習指導要領では中学校の範囲を逸脱していないと言うものの、
必要な知識やスピード、1問1問の問題の難度からすると、
中学校で学習する範囲ではまったく太刀打ちできるレベルではないことは明らかです。
問題の形式や出題傾向が違うため単純比較はできませんが、
私立高校で言えば早慶付属高校の入試問題と同レベルの
学力が要求されると考えていただいていいと思います。
都立共通問題と一番違う点は、(問題の難度はもちろん)国語・英語の長文が長いことと、
解答が記述式の問題の割合が高いことです。
現在中1・中2の生徒も、問題や解答用紙の形式の違いだけは早めに見ておくこと
をお勧めします。
受験生にとっては、このことだけでもかなりハードルが上がる要素になります。
国語では200~250字程度の作文の他に数十字の記述問題、
英語では英作文や単語・熟語を書かせる問題、
数学では証明・作図の他に途中式を書かせる問題が2~3題必ず出題されます。
もちろん、途中式・考え方等も採点の対象となります。
数学では1問の配点が8点~10点の問題も多いため、決してないがしろにはできないのです。
(文責:GS進学教室 後藤高浩)
株式会社ジー・エス代表取締役
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後藤高浩
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